近年では人口減少や少子化、デジタル文化の浸透によって生活環境が変化し、対面での人と人とのつながりや関わりが希薄化し、他人を思いやる心や協調性の欠如が引き起っています。また、人口減少のひとつの要因として人口流出があげられます。人口流出が加速するにつれ、まちの活気は低下し、若者にとって自分の将来を想い描くことができず、地域に誇りをもてないことで地方から都内への若者の流出を助長する悪循環となっていきます。
　そのような社会とならないためには、子どもたちがこの地域に誇りをもち、郷土愛を育んでもらう必要があります。より郷土愛を育むためには、多くの人と様々な機会を共有することが重要だと考えます。多くの人との関わりの中で自分を表現できる機会を創出し、共有することで物事への興味や関心が高まります。
　当委員会では継続的に開催しているわんぱく相撲を実施いたします。真剣勝負だからこそ経験できる嬉しい、悔しいなどの感情を肌で感じ、多くの人と触れ合うことで仲間とのつながりや関り合うことの大切さ、相手を敬う気持ちの礼節を学んでもらいます。相手の表情や行動から気持ちを汲み取り、感情を言葉にして伝えることで仲間との絆が深まり、自己の成長へつながっていくと考えます。そのような機会を積み重ね、多くの人との関わりの中で自分を表現して、体感し合うことで、より思いやりの心を育むことができると考えます。
　また、次代を担う子どもたちには時代の変化に柔軟に対応できる能力が求められます。変化対応力に必要とされている自己肯定感をあげるために、自発的にこの地域の課題を見つけて、自ら考えることで自立心を育み、多様な価値観を受容して人に伝えることや表現することでコミュニケーション能力を育むことのできる学びの機会を提供します。
　様々な経験の中で思いやりの心を育み、相手の心情を察し、手を差し伸べることで仲間との絆を深め、未来につなげられる活動を行っていきます。思いやりの先にある絆こそ、夢があふれ希望に満ちた社会の創造につながっていきます。